・循環不良
~循環不良~
循環不良と言えば、まず皆さんが考えることは、「むくみ」(浮腫)ですね。
むくみの原因は、「内臓の不調」から来るものと、「筋肉(骨格筋)の機能障害」から来るものがあります。
「内臓の不調」による「むくみ」は大きく分けて、腎、心、胃腸(脾)が原因と考えられます。
突然の顔のむくみは腎臓の不調が挙げられます。
腎臓が弱ると「排尿障害」のために水分が滞り、「顔」がむくみます。
心臓の血液循環の力が低下すると、心臓からもっとも遠い「足」からむくみがでます。
胃腸の不調によるむくみは、胃腸の水分を吸収してめぐらせる働きが弱まっているため。「胃のむかつき」「胃内停水」「食欲不振」「下痢」ぎみなどの症状を伴います。
突然のむくみは、体からの危険信号でもあるので、しっかりした検査をお勧めします。
特に目立った「内臓の不調」がなくても、顔や体のむくみが生じることがあります。
朝起きると、目や顔がむくんでいたり、夕方になると脚がパンパンにむくむ、手指がぽってりとするタイプです。
その原因は、「筋肉の機能障害」から来るものです。
ここで「筋肉の役割」について触れておきます。
- 骨を動かす
- 体温をつくる
- 体液「血液・リンパ液」などの循環を促進する(ポンプの作用)
- 体の臓器や骨、関節にかかる衝撃を緩和する
- 神経や血管を守る(保護)
以上の役割が筋肉にはあります。
3.に書いてある通り、筋肉は体液などを循環させるための「ポンプの役割」もしています。
特に、脚の筋肉は「第2の心臓」といわれるほど重要で、脚の血液が効率よく心臓に戻されるのは、脚の筋肉の収縮によるところが大きいのです。
「冷え」なども正しく筋肉が機能していないと起こります。
筋肉内でのエネルギー産生が少ないと、代謝も悪くなり「冷え」を生じます。
また、血液以外の体液には「リンパ液」というものがあります。
「リンパ液」には次の様な役割があります。
- 組織から余剰になった液を取り除く(老廃物などの除去)
- 消化吸収された脂質を循環系まで運ぶ
- 免疫担当細胞(リンパ球など)の産生
「リンパ液」は、血液と違い心臓からの「ポンプ作用」による循環はありません。
つまり筋肉の収縮・伸張作用に頼って循環が行われます。
正しく筋肉が機能しなければ「リンパ液」は滞ります。
「リンパ液」が滞ると組織(細胞間液)の余分な水分を取り除くことができなくなります。
これがむくみの原因です。
しっかり筋肉の機能を取り戻すことにより、これらの「むくみ」は解消されます。
※ここでの「筋肉の機能」とは、しっかりと「収縮」「伸張」ができる状態の事を言う。